理学部展示室開設のお知らせ

新たな学びの場、理学部展示室が誕生

この度、理学部では新しい展示室を開設いたしました。理学部の魅力をより深く、広く伝えるためのこの展示室では、幅広い展示を通じて理学の世界を探求できる空間を提供しています。


小柴先生コーナー:ニュートリノ天文学の軌跡をたどる

特に注目すべきは、東海大学で教鞭をとられていたこともある世界的に著名な物理学者、小柴先生に関する特別コーナーの設置です。小柴先生の科学への貢献に焦点を当て、先生の著書やカミオカンデ実験の光電子増倍管などを展示しています。

理学の奥深さと魅力を体感し、新しい知識に触れる機会として、ぜひ足をお運びください。

大学院生がニュートリノに関する研究発表を行いました。

北林研究室の博士課程2年生、兵藤悠太さんが東北大学で開催された日本物理学会で研究発表を行いました。ニュートリノは何でも通り抜けてしまう不思議な素粒子です。ニュートリノは宇宙にたくさん飛んでいるため、誕生直後や現在の宇宙の姿を調べるための強力なツールとして利用することもできます。ただしニュートリノには謎も多く、その謎が解明されるまでは、宇宙を調べるツールとして100%の性能を発揮できません。

今回、兵藤さんはニュートリノ物理学の難問の1つである「ニュートリノ混合モデルの決定」に関する研究を行いました。その結果、最新の実験結果とは一致しない混合モデルに、ほんの少しの修正を行うだけで、実験結果と一致する混合モデルが得られることを発見しました。

兵藤さんはこれまでにも、ニュートリノ混合モデルに関する数々の研究成果を発表してきました。兵藤さんの次の発表が楽しみです。

大学院生が中性子星に関する研究発表をおこないました。

ほ座のベラ・パルサー。この中心に中性子星が存在する。
(https://ja.wikipedia.org パブリック・ドメイン)

北林研究室の博士課程3年生、野呂凱人さんが京都大学で開催された「~中性子星の観測と理論~研究活性化ワークショップ2023」で研究発表を行いました。中性子星はブラックホールの次に強い重力を持っている天体で、主に中性子でできています。野呂さんは中性子がクォークとよばれている素粒子の塊であることに着目し、中性子星の内部の状態を理論的に調査しました。その結果、中性子星が安定して存在するための条件の1つを、これまでにないミクロなレベルの研究によって得ることに成功しました。中性子星は強重力天体のため、この研究には素粒子理論だけでなく、アインシュタインの一般相対性理論も使われました。

中性子星にはまだまだ謎がいっぱいあります。野呂さんは「ハイペロンパズル」とよばれている難問にも意欲的に取り組んでいます。野呂さんの今後のご活躍が楽しみです。

付属相模中学校、研究室訪問

2023年9月12日に付属相模中学校の生徒さんが河内研究室(宇宙物理)を訪問してくださいました。この訪問は中学生たちに実際の学問・研究の場である大学を見学してもらうことを目的としたもので、大学と附属中学校の連携を深める一環として実施されました。

研究紹介以外に、学生たちとの交流の時間が設けられ、研究や勉学に対する疑問や興味を自由に話すことができました。